機械化しないで農業はできるか

近隣の果樹農家では、かなり多くの人が使っているらしいです。
ついにうちも買うことに。

23839230[1]

電動剪定はさみです

切れ味のいいはさみがあれば、電動じゃなくてもいいよ、と何年か前に園主が言ってましたが、機械のほうが楽にきまってる。
園主の腱鞘炎は慢性的なものですが、こと最近は相当つらそうで、顔をしかめて手を見ている時間が増えていました。

大きな幹はチェンソーで切ることを、4年ほど前からやっています。でも数が最も多いのは、はさみを使うしかない枝。けっこう太いものも含めてきるべき枝の数は万の単位です。

こんなハサミでも、25万円前後するんだそうです

ただでさえ、
毎年毎年、一箇所につきなんじゅうまんというお金が何箇所にも飛んでいくのが果樹農家の設備。
ビニールの張替えとか追加とか、柱が弱くなった、補強しよう、あれだこれだ、と終わりのないこと。
昨日も無農薬・有機栽培の米&野菜農家と話していましたが、果樹じゃなきゃかからないというわけではなく、経費のかかり方がうちとは違う別の分野ですごいらしいです。


機械利用を低くし、設備をつくらず、各種経費を使わないようにして、肉体を酷使して作物をつくれば経費は安くはなるけど、効率はかなり下がります。

機械利用の率が高いほど、肉体的に楽にはなりますが、その機械がどれもこれも信じられないくらい高額。


2000万円とか1000万円とかの機械を、そこらへんの、特別裕福でもない農家が大借金をして持っている
200万円の、300万円のという機械はざらです
こんなシンプルなしょぼい機械で60ま~ん?

そんなせりふを昔はずいぶん言いましたが、最近はめったに驚かなくなりました

うちは、体力にまかせてなんとかやってしまおうという派で、機械購入を控えてきましたが
それでなんとかなるというものでもなくなってきました

やっぱ体って限界がある
それも相当低いところに限界があります

車がなければ一日に10キロしか移動できないけれど
車があるだけで1000キロでも移動できる

農業だって同じこと
機械が効率と、作業者の幸福度を大きく変えます


友人の新規就農農家をみていても、機械購入をしないで体力にまかせることを数年してきた果てに、
肉体的にかなり厳しいじたいになり、農家をやめるかどうするか、という話にまでなっている人もいます


「機械を使わない農業をしたいんです」なんていってた別の新規就農者に

「あなただって車も使うし、電気シェーバーも使うのに、農業だけ機械をいれないなんて、農業だけ特別あつかいしなくてもいいじゃん」

と言ったこともあったけど、けっきょく耕運機かったそうです
農業だけ聖域にしなくていいじゃん、と言ったかも
農業を聖域にする人はとても多いです。無駄なこととはいわないですが、しばしばそれは、農業の継続をむずかしくするのです


むかし、東京にいるときのこと。
友人で外資の製薬会社に勤めていた人が会社をやめて農家になろうとして、就農相談にいったそうです。
「1千万以上準備金がないと農家にはなれないっていうんだよ。ばかばかしいのでやめたよ」
と言ってました。

そのときには私も、なんだか友人(独身40代)がイジワルされてそんなふうに門前払いをくったのかな、と思ったのでしたが
1000まんくらいの準備金は的を得ていると思います

運がよかったり、経営能力が高い人は別ですが

(うちの園主の場合は、運のほうですが)

近年は1000まんなくても農家になれます
新規就農者には5年かけて、600~700万円のお金を補助する制度があります(年齢制限あり)。

でもこの制度はとても安易に農家になれるようにしただけで、将来の日本の農業になにか役に立つ成果が残せるのかどうかというのは疑問が残ります。
お金なくても農業はできるよ、と門戸をひろげ、新規就農者をまねきいれるだけいれて
補助金がきられたとたんに新規就農者が消えてしまったら
残るのは企業経営の農園ばかり・・・

なんてことにならないといいですね



関連記事
スポンサーサイト