研修とか見学とか

最近ちょっとかわいそうな話をききました
よくある話だと片付ける人も多いと思いますが
あるお茶農家さんのはなし

そこでは無農薬の茶葉を加工してつくるお茶を30年前から作っていた
最初の10年は農薬使わない栽培の難しさもあって、アルバイトしながら生活して
お茶が世にでるようになったのは20年くらい前
私も20年前から知っていた。まさか生産者と知り合う未来があるとは予想もしなかったけど

近年、これまで彼らのところに研修という名目でお手伝いにきてた人たちが同じものを
売り始めた
致命的なのは彼らのお茶の百%にちかい部分を売っていた会社までが独自に同じものをつくって売り始めた

会社に対しては細かなことまで質問されるままに答えて、ぜんぶの蓄積を公開したそう

きかれたことに対して、それはお答えできません

といえない関係ってありますもんね
もう何十年もお世話になっているとなおさら
そういう関係じゃなくても、ケチるような感じは嫌いと思うがゆえに、答えてしまう気持ちもわかります

結果として彼らのお茶の売り上げはずんずん下がっていき
彼らの商品によく似ているけど、もって非なるものが価格とか買いやすさとかで売り上げを伸ばしている


これまでやまほどの見学者をうけいれ、オープンにしてきたけれど、もうそういうことはやめようかなと、思い始めているというお話

私もいろんな加工品をつくってみたり売ってみたり売り続けていたり、していますが
同じものを作るという未来を想定しながら、すでにその世界を確立されたかたに作り方を聞きにいくのは、卑怯じゃないかとなんとなくおもってますね

だからバイトとして工房にまぎれこみたいとか思うけど、できないししないんだなあ
じゃあマッサンがスコットランドにいって研修して、同じ製法でウイスキーつくるのは卑怯
かというと卑怯じゃないけど

だからというわけじゃないと思うのですが、いつも最初から自分でレシピをつくります
例外は母からならった黒麹ですが(春から販売します。冬期はつくってません)

習いにいきたい勉強させてもらいたいという気持ちはどの商品にもありますが、それはしないで自分で研究しまくるのみあのはどうしてなのかな。

たまに加工品の生産者にあうと質問が止まらくなります
質問で得られる答えはないんですねえ
教えてほしいことは、結局、まねのできないこと
わたしが自分でみつけるしかないものを、一生懸命他人にきいている愚

製法をどんなにまねしても、同じものはできないから。っておもってるんでしょうね

30年の蓄積はだれにも追いつけないないから
ちょっとお客さん減ってもまた帰ってきますよ

と言ってあげたいけどどうなのか。
お茶は誰がつくるか、どこで作るかでぜんぜん味が違う
私は彼らから去っていったお客さんはきっと戻ってくると思うんですけどね
でも本物をわかるかどうかって今の時代、難しいのかもとも思う
偽物って言い切るのも無礼ですけど。飲んでもいないですから

料理人は手の内をアシスタントやスタッフに全公開して、スタッフがそのノウハウを自分のものにして一人立ちしていくのを許しているわけです
それは料理がノウハウだけではつくれず、センスが大部分だということ
カメラマンだってデザイナーだって、将来のライバルに無料でノウハウを教えてあげている 


でもこの場合はそういうのと少し違うなあとおもいます


九州のはしっこで誰にも顧みられなかった大昔から迷いを重ね、自問自答をくりかえして、ひとりで自分をこえる努力をしてきたお茶やさん
ノウハウを教えたくらいで誰かが同じものを作れるとはとても思えませんからだいじょうぶですよ
といってあげたいけどいえないのは
よのなか、けっこう、本質がだいじな人はすくなくて
すでに確立されたブランド力にのっかるひとが多数派ってしってるからかな


ところで加工品の開発をいつもいつも考えているわたくしが
今販売しようかどうしようか迷いまくっているのが
桃のびんづめであります

6月と8月につくってもう8か月倉庫に眠らせていました
食べてみると。。。。おいしいかどうかよくわからない

お客様にちょっとお送りしました
こんなの作って、とリクエストされた方にですね

結論からいうと悪くないようです
ほめてもいただきました
まだ研究の余地はおおいにあり、こういう段階のものを売り物にするのはいかがなものか
という心の声がじゃまして、すでに写真もとって、いつでもサイトアップできるのに、いつまでもアップしない


これが百%、ぜったいの自信作だあ
と思って発したものはひとつもない
私のじこにんしきのくせは「まだまだ」「だめだめ」といいつづけるもの

桃の力があるから加工して何か月もたっているのにこんなに強い

とお客様にいっていただきまして
わたしがつくってるんじゃなくて桃がつくってるんだから
わたしのせいじゃないんだから
いっか~~~

という気分にも
なったりする

これまで
桃の力にのっかってジャムをつくり、びんづめをつくり
いちごの力にのっかってジャムをつくり
野菜と発酵の力にのっかって黒麹やキムチをつくり・・・・・


自然まかせ
つくってるのは自然であって私じゃないということいつも忘れますね


お茶だってそうですよ



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