「しょーひしゃ」と「お客様」のあいだ

「しょーひしゃは・・・」という言葉をなにかと使うお友達の農家がいます

「消費者って言葉はきついなあ」と酔ったついでにいったり
「その単語は嫌いだ」と意思を表明したことさえありますがするーされました

わたしたちは「おきゃくさん」って言います
友人がうちに遊びにきてくれる前に「今日おきゃくさんがきます」
としゅうとめに言うのと同じ意味で使う「おきゃくさん」です

きてくれてありがと~~~
これ食べる~~?

そんな心のむけどこの総称=おきゃくさん
だけど最近その農家の友人が「しょーひしゃは」という気持ちがわかってきました

うちに電話をかけてこられたお客様のなかには、
私の電話対応の暗さにびっくりすることもあるかもしれません
それはたぶん、直前に、しょーひしゃから電話を受けたせいです

しょーひしゃは
おたくの卵の餌は? と聞きます
しゅうとに嫌がられながら全部をメモしてお答えすると
この餌に含まれる「小麦」の原産地は? と聞きます
また鶏舎に走り
答えをきいて
お答えすると

「アメリカ? じゃ遺伝子組み換えかもしれませんね」
「それはないですよ」
「ないって言い切れないでしょ」
「いやいやそんなわけないです。だってそういう小麦日本にはいってきてないです」
とかとかの説明を求める人はたいてい、買いません

直販をしていたけれどヤメタ 
という農家の話をもう何回も、耳にしていました
「どうして?」
わたしたちまったく、わかりませんでした 
がわかるようになってしまいました

お客様と農家のあいだに出没する「しょうひしゃ」に
エネルギーを使うのがいやになり通販をやめていくらしいです
作った人がお店で顔を見ながら売る直売だと出没しないようです

言葉が表すより現実はかなりグレー
どんなに上手に言葉を連ねても、食物の本質を言葉は正確にあらわせない
それを補うのが実際に顔をみながら商品を渡すやりかたなんですね

近在の高校の農業関係の学科が製作販売したジャムにかびがあったと
しょうひしゃがよりにもよって地元メディアにクレーム
ジャムは、販売しないことになったみたいです

最近も某スーパーでちいさなミスがあった加工品の事件
しょうひしゃの大騒ぎのおかげで
「二回目があったら全商品の取り扱い中止です」と生産者はいわれたとか
たったそれだけ? というようなひゅーまんえらーでしたが

勇気と正義感のあるしょうひしゃのおかげで生産者は
添加物を強めよう
農薬を増やそう
または生産中止、販売中止をきめ
対応に向けるエネルギーがその後の企業のサービスなり商品の
質をかえ価格に反映されていきます

今年の桃に対して
「まずかったのにお金を返せといわなかっただけありがたいと思え」
という内容のお言葉をいただきました

栽培方法は変えませんがサイトに
「おいしくなかった、好みにあわなかったからといって返金はしません」という一文を加えました


「しょうひしゃはなあ、おいしくなかったらお金を返しますといわれてはじめて安心して買える」
と件の農家ならいうかもしれません

追記

ここだけの話ですが
「まずい」と電話がかかってくれば「どうすればいいですか」とおたずねし、
お客様が望まれればお金をお返しすることは、これまでもあったように、これからもあると思っています。
返金はしません、という一文をウエブサイトにあえて加えたのは
「もしこの商品で髪が生えてこなかったら使用中でもお金をお返しします」
というような最近流行りの通信販売の惹句を当然と思っているかたは、
農薬減らすのにやっきになっているだけの商売ベタの農園のお客様には
どうかならないでほしいなあという気持ちのささやかな表現といえましょうか


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