あたらしいたび ⑪

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オキサリプラチンは日本では2009年に私の状態への適用が承認されたそうです。

この薬の適用が承認されるまで、この治療で使われた別の抗がん剤は、
48時間もかけて静脈にいれていたそうで、それがオキサリだと2時間で入れられるようになり
効果も以前のより20%高くなったそう。
すでに51の国と地域で使用されていたというのに、
薬そのものは2005年からあったというのに、日本では使えなかった。

こういう未承認薬の問題、使わせてくれーと思いながら苦しんでいる患者さんの話
聞きますよね。

オキサリプラチンも、やっと使えるようになった!
ばんざーい、と大喜びで使う患者さんもいたのかもしれませんね。

よく、薬はあるのに日本では使えないから、高い医療費をものともせず外国に行く人もいますね
または、薬はあるが国が皆保険制度でないために、医療費が払えず薬が手に入らない苦しみとかも・・・・・。

ありがたいことに今私はそれを使えるのです!



・・・・・・・なんてこと書いてみても、気持ちが使いたいほうに動くわけはありません。
もう使わないことにしました。


服用をやめるまで、一番きつい副作用は、「毎日の鬱」だったと今になって思います。

服用をやめた今になっては体温の低下に驚いてます。
体の深部にコンクリートのかたまりがあるかのように、アタタマラナイ
温泉で長湯してものぼせるだけで温まらず
よもぎ蒸ししても汗の出方は以前の1割ほど
薪ストーブの前に陣取って足湯しても寒い・・・・
もっとも私を温めるのは友人が作ってくれた「あずきカイロ(まくら)」です。


この冷えきった体は、神経の麻痺という副作用もあって
冷たいものに触ると、ピリピリして痛くなり、動かなくなります

今日は野菜の発送日で、しかも夫が作業場の薪ストーブを買いに遠くの町へ行く日でもあり
手足の不自由な私が指示をだして
くりちゃんやなおこさんが作業をしてもらう方式でやりました。

ボールペンで文字を書くというのさえできなくなってしまうんですから、ネギを箱に入れるのもできませぬ。

ときどき家にもどってお湯に手をつけて体温をあげて、少し動くようになり、
また作業場にもどって手が冷たくなってしびれて痛くなってきたら、家に飛び込む・・・
を繰り返してました。

こう書くとなんだかかわいそうみたいですが、
しっかりした仕事をしてくれるふたりがいてくれて
私が口だけですませられる環境というのは、どう考えてもありがたいことこの上なしです。

17日のおひろめのぱーてぃも、企画したときは予想もしてなかった状況になっておりますので、
料理もできないし、作業場や倉庫の引っ越し作業もできないし、人をお招きしながら
グラスやお皿さえも(冷たいから)運べないのです。

友人の中には、「訳を話してキャンセルすれば」という人もいましたが
私は
こんな不自由で状況の悪いときにこういうイベントの日がぶつかる機会はめったにないから
たいへんそうで、おもしろい。やらないのはもったいない。と考えています。

冷たいものに触れると動かなくなってしまうのは、口の中も。
冷たいというだけで、口が動かなくなってしまい、「すごくまずい」と言っているときの顔になります。

温かいものしか食べられない、飲めないですが、さして不幸ではありません。
最近の私の一日は、夫がつくるお味噌汁の匂いに目をさまして始まります。
今日はゆうごはんに、ちりこんかーんを作ってくれました。
おいしすぎて悶絶しました。
秘訣はザワークラウト。じゃがいもやニンジンとともに、たっぷりと煮こまれていました。


次なる方策を自分の中に探しに行くたびに出ます。
何をするにしても、まず自分というデータの読み込みが一番先だ
ということが発病から二ヵ月でやっと腑に落ちました。
長い年月をかけてがんを作ったのですから
それができていく機構、メカニズムは、表面をちょっとわかったようなつもりの自分把握では
足りないことは間違いありません。



いちごの発送は1月の末より先だと思いますが
どうぞご予約くださいませ
錦自然農園フルーツストア




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もう、無理 って⑩


副作用、たいしたことない、と思いこませて突き進むつもりでしたが、すでに、早くも、
無理~~! と騒いでおります。

副作用がすごくないほうに分類されているゼロックス療法なのに、ちゃんと、しんどいです。

まだ1クール目の5日目なのに。
4日目の夕方から飲んでません。

今の状況の何がいちばんきついかランキング・・・・

第一位 この今の時間、現時点は「しびれ」

第二位 手が痛くて動きがままならず、キーボードを打てない、料理もできない、水が痛いから手が洗えない
(スマホで書くならできます が)

第三位 歩くのがままならないほどのアシのしびれ ロボット歩きが自分で悲しい

第四位 だるくて動けない、ちょっと動くと体力切れて眠くなる(でもごはん食べられます☆)

第五位 口の中に温かいもの以外入れられない
(間違って熱くないものいれると麻痺状態でふがふがしてしまいます)

あとは、下痢と味覚が相変わらずヘンなのとのどの違和感と・・・・小さいこといっぱい

何にもいわなくても、いろんなこと、全部してくれる夫なしに、抗がん剤できている人がすごいです
そんなオットがいても、もうお薬のむのやめる
と昨夜ついに口に出してしまった

どうしても気持ちが後ろ向きになっていくのが加速していて、止められないです

退院時にもらった膨大な、薬袋にもれていた抗うつ剤さえ、届いてくれれば
なんとかこの時期を乗り越えられるかもと思ったりもしましたが
呑めないなあ そっちも

その薬も、調べると副作用がすごいので、最初はそんなの飲みません、という拒否をしていたのです。

が、ちょっと不安になり
一応、退院するとき、ください、という方向に転換しておいたもの

昨日、届いたけれど、気持ちはやはり飲みたくなくないないないない!


うつな気分は気分というより、大波になってきました
薬で気分変えたとしてもどーにもならない

南場さんのご主人ががんで亡くなったそうですね
ご著書を読んでいたので、お会いしたことないのにショックを受けました。


薬飲みたくないよー

飲まないからね
とだれに言ってるんだか


術後補助化学療法をやめる、やめない、は、やっている人が全員毎日考えてしまう葛藤でしょう

目に見える組織になってないけど、組織化する予定で日々分裂を繰り返しているがん細胞を狙い打ってくれる薬って
リンパ節たっぷり転移組には、救世主なはずだけど、それでもいやじゃいやじゃ。

「やりたくてやっている人なんかひとりもいないと思うよ」

そんなこと、オットが言わなくてもわかってます(ナミダ)

ガン化する勢いがついてしまった細胞たちの勢いは、はんぱな免疫力では、統制しかねるものがあります

がん幹細胞を死滅させる
それが今もらってる薬の目的
それを百%できるっていってくれないくせに、副作用だけひどいなんて、りふじん~~
と、アシをジタバタさせているのがただ今の私です。


治療できなければ死んでた、という経験をもつがんサバイバーたちは、

私がやめる、と報告すると、やめないで、と言う

そういう経験がないひとにいうと、

やめて正解、というかんじが伝わってくる



おいしいもの食べて楽しくしてるほうが免疫上がるって!

といわれるとなんだかいい気分。だけど、

そーだね!

とはいえない。そうではない場合がほとんどなのをのを知っているからいえないのでした。
知らない人と知っている人の断層はありますです。
がん経験者でも、それを知らない幸せな人と知っている人がいます。


結局、逃げたいわけです。
半年この状態を耐え忍べる忍耐力が私にはないと思うのでした。
いつか逃げるなら、やめるなら早いほうがいいというのが合理的な考えでは?
そして気持ちを立て直して、がん幹細胞撲滅委員会を、私の体と頭の中に作るのが急務でしょう。

と、こんなふうに考えて、立ち止まる。

そんなことできるんかい・・・・
急務って本当に急務なんだよ・・・・・



逃げ道を探す私は、こうも言っています

再発したら?
また切ればいいじゃーん


こういうことを考えているあたり、免疫向上委員会も、がん幹細胞撲滅委員会も作れないかもしれないですね



いろんなことをひとりでおっとがまわしています。 愚痴も文句もいわず見事なものです。


PS
えー、またこんなこと書いて~~~

おっとが思うかもしれません
でもこんなことでも書くと、すこし毒が抜けて楽になりますのです。
デトックス用に、こっそりとこれからも書くとおもいます


やってみないとわからない ⑨


書かないで欲しい
とオットに言われているのですが、書くのが好きなので書かせてもらいます

木曜に入院して日曜に帰宅
始めての抗がん剤の治療と、経過観察のためでした。

点滴を1回して、あとは二週間の服薬で1クール。ゼロックスという療法です。
点滴時間の直前に熊本市に住んでいる友人がきたので、
テレビの部屋のソファーに座って、おしゃべりしながら薬をいれてもらいました。

薬が入り始めると、即座に看護師さんがバイタルチェック。
はじめるとすぐに
血圧は百以下に下がるし体温が通常より1℃以上もさがって35.4℃

何度検査をやってもそういうかんじなので
2時間で点滴液を体内にいれるとこを、4時間以上かけてゆくりーと入れてもらいました。

友人たちが横にいるだけで、いつものことだけど大笑いしてばかりで
すごく助かったです
看護師さんが「信じられない」とつぶやくほど、楽しい抗がん剤タイムを過ごせたことは
和子&やすこに大感謝。

副作用はその日から始まりました。
ほかの劇症ともいえる副作用のでるものに比べなくても
私の薬の副作用は軽いほう。

脱毛とか吐き気とかないですし
日常的に問題があるとすれば
しびれと味覚障害

味覚障害を自覚したのは二日目だったでしょうか
巡回してきた主治医にそれをいったあと
「そのうち治りますよね」と言葉を投げるようにいいました。
「まれにずっと治らない人もいます」と山羊せんせいの言葉に、一瞬の硬直。
いやもう、永遠に硬直していたかもというような硬直でした

カーテンを閉めて去ろうとする先生の横顔に
「わたし加工品も作ってるんです」とつぶやいたら
「そうですか」

薬をやめれば副作用はすべて治るけど、我慢して長引かせると、治らないままになることもある
というのが、山羊さんから聞いている副作用との対し方

まだやめるほとでじゃないと思っています。

しびれは、冷たいものに触れると顕著にでます
ドアノブに触るのもこわごわ。飲むの食べるのも冷たいと、筋肉が動かなくなってしまうので
ゆくりゆくりとためすがめつ

結果として
料理も洗濯物を干すのも皿洗いも、おっとにやってもらうことに。
できる料理もありますが
冷蔵庫から出したものを切るのができない
豆腐がつめたすぎ、フライパンつめたすぎ、包丁つめたすぎ
とかそういうレベル

でもこんなわがままを言えるのは、すごく恵まれている
私が都会で一人暮らしだったら、コインの冷たさにたえて、切符を買わないとどこにもいけない
恵まれているという以外の何ものでもないです

入院中は人がいるし、なんとなく楽しいかんじで過ごしていたのですが
家に帰ると自然と素に返ります
すると出てくるのは、鬱なモード

看護師さんが渡し忘れた薬に抗うつ剤でしびれをブロックするのがありまして
それは飲まなくていいかなと思っていましたが
今やそういうものの効果も欲しいかもと思っている、うっちーな自分になってます

頭のなかでもやもや考えていることはなくて、
むしろ考えるのを拒否しているのが問題というくらい考えてないですが
その真空の頭の中には、うつの要素がたっぷりと詰まっているようだと気づいてきました

こういうのは相当に久しぶりです
以前じぶんが書いたものを読み返すことが、それさえが、できません あかるすぎて・・・
この機会に書きかけの原稿をフィニッシュしようかと思いましたが
無理でした  別の人の話すぎて・・・・

とことん暗いものなら読めます
かわいそう登場人物の小説、つらい時代設定のノンフィクション

ゼローダをやめてしまったらどんなにすっきりするかという誘惑は
なかなか断ちがたいものがあります。毎日思ってます。

ネットを開けば抗がん剤は悪魔の薬だとか、医者はやらないとか、書き込みと広告サイトでいっぱいだし

しかし

医者がいうから選んだわけではないし、いいほうの意見も悪いほうの味方も
読めるだけ読んで、やはり、五年後に生きている確率を高くするにはということで選んだから
まだもう少しがんばらないとね、と思います。

術後補助療法とは再発しないようにするための治療ですが
再発したら、ずっと治療が続くわけですから。さもなくば死か。
それに比べたら迷いがあるのは、この程度の副作用でいっているのは、甘すぎともいえます。

再発をしないようにするための生活設計は、まだ試行錯誤中です
薬は右足。左足は生活習慣。二本脚で歩かないと。

多くの場合は右足だけでいくらしいですね
左足だけだと、信頼できる専門家のアドバイスなしには自分の体の問題の質をしぼりきれないし、危険です。

治療法も生活習慣のアイデアも、世界中にあふれているので取捨選択がたいへんです。

さきほども、夫が注文したあれこれの食材が海外から届きました。

夫が挑戦しているスーパーブロッコリースプラウト? は、一度は栽培に失敗し、
二回目の栽培の途上にあります。

早くイチゴができないかなーーー
お客さんに送るより私がぜんぶ食べちゃおうかな


ではでは

★☆★★☆
野菜セットは水曜正午までにお申し込みください
イチゴ、トマト、さつまいも、干し椎茸、山はちみつも受付中
錦自然農園フルーツストア